不思議な国、韓国

韓国に引っ越しました。

【時事】韓国の少子化問題の緩和につながるか?大企業が子供1人に付き1億ウォン(約1100万円)を出資。会長はどんな人?

夫と、韓国人の友達が同時期に話題に出してきた話があります。

何かと言うと、富栄グループ(부영그룹/ブヨングループ)が2024年2月5日に、少子化対策として子供1人に対して1億ウォン(現在:約1123万円)を支給すると発表したとのことでした。既に70億ウォンを支援済とのことです。そして、今後も継続していくとのこと。

新聞の一面に掲載されていました。

韓国で「人口絶壁」と言われているほど深刻な少子化問題については、こちらの記事をご覧ください。
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世界記録を更新!!韓国の出産率の低下が止まらない。教育費が一人につき毎月100万ウォンは当たり前は本当だった!! - 不思議な国、韓国

 

子供に1億円てどういう支援?

2024年2月5日、富栄グループ(부영그룹)の創業者であるイ・ジュングン会長(이중근 회장)は、韓国の少子化問題が深刻化し韓国の滅亡危機の打開策に企業も積極的に参加するとの意思を表しました。

具体的には、2021年1月1日以降に生まれた社員の子供一人に対して、出産支援金を1億ウォン支給する出産支援金制度を設けました。

 

ところが、そのまま社員に1億円を支給すると「労働所得」となってしまうため、社員の税金負担が減る様に子供への「贈与」として支給することにしました。

「贈与」として支給した場合の問題点

1億ウォンを受け取った社員

⇒10%の贈与税を納付すればOK。労働所得としてよりも税金の負担額は減る。

 

ですが、

贈与として社員に1億ウォンずつ贈与した会社

経費等では処理できないため、減税等の優遇は全く受けられない。

 

つまり現行の法に従うと、無課税の「贈与」と言う名目では支給できず、会社側の税金は一切減らないことになります。

そのため富栄グループ(부영그룹)のイ・ジュングン会長(이중근 회장)は、企業が行っている少子化対策としての出産奨励金に関しては、可能ならば免税や減税をしてくれるよう働きかけています。

 

少し複雑なのですが、贈与税と勤労所得税を混用した前例がないことや、長期勤続に対する賞与等も課税対象であることから、無課税の贈与にするのは難しいのではないかとしていますが、法をどのように解釈して適用するのか、具体案は3月に発表されるとされています。

自社よりも社員の経済面を優先して、「贈与」としたところがカッコいいですね。

現行の非課税出産支援金の限度額

2024年2月現在は、企業が行っている出産支援金の限度額が月20万ウォン(240万ウォン/年)です。

この金額を1億ウォンに法改正する案も多数上がっているようで、2024年4月10日に行われる総選挙の争点になりそうです。

 

もし税制が優遇されれば、悪用される場合もあると考えられるので、慎重に進めていく必要があるとのことです。

庶民には想像つかない難しい問題が色々あるようです。

 

富栄グループ(부영그룹/ブヨングループ)が行っている他の少子化対策

・子供の大学の学資金支給

・直径家族の医療費支援

・子女手当支給

 

また今後、国が土地を提供してくれれば、3人目子供がいる家庭は子女3名分の出産奨励金や永久賃貸住宅等の支援を出来るようにするとの意思を表明しているそうです。

富栄グループ(부영그룹/ブヨングループ)って?

財界20位前後の大手企業。

主に不動産、建設、ホテル、金融などの分野で事業を営んでいます。

ホームページはこちらです。

韓国語なので、翻訳してご覧ください。

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富栄グループ(부영그룹)HP

 

富栄グループ(부영그룹/ブヨングループ)創業者のイ・ジュングン会長(이중근 회장)ってどんな人?

1941年生まれ。

身長185cm位(デカい!!)

横領・背任疑惑で2020年8月に服役し、翌年8月に仮釈放されています。

その後、就職が制限されていましたが、2023年から経営活動が出来るようになりました。

 

この会長、実は2023年6月に故郷の住民たち約280人に1億ウォンずつ、小中高の同窓生約80人には5千万ウォンずつを配っています。

 

これだけではなく、空軍にも100億ウォンを寄付したそうです。

理由は、空軍に在役中にご飯をたくさん食べたことが申し訳なかったから。

これ、取って付けた理由かなって思いました。本当の理由は知りませんが、寄付したかったんだろうなって。

なんか、レベルが違い過ぎて、まるで韓流ドラマ( ´艸`)

話しがズレますが、オットゥギの会長もすごい良いことをしてきているんですよね。

その記事はまた今度…

 

イ・ジュングン会長のインタビューを見つけたので、もっと知りたい方は翻訳してお読みください。

寄付しまくっているんですね。
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富栄グループ(부영그룹)創業者のイ・ジュングン会長(이중근 회장)インタビュー

 

最後に

韓国では、少子化対策として1億ウォン配布の話をたまに耳にします。

現在、日本円で約1100万円ですね。

このような贈与をしている企業は他にもありますが、破格の金額です。

会長の人柄が分かる少子化対策ですね。

韓国の少子化がどれくらい進んでいるのかは、また今度記事にしていきますが、かなり深刻です。

「結婚したくない」と言っている小学生たちがたくさんいます。なんで小学生まで?

ママ達も2人目は「無理」「いらない」と言っている人たちもたくさんいます。

社会を根本的に変えていくのは難しいですが、1億ウォンももらえるのであれば子供をもう一人作ってみることの問題点を乗り越えられる家庭もあるので、社会全体の流れが少しでも変わるきっかけになると良いのですが。